仏壇にお供えする花は何がいいかご存知でしょうか。
「生花じゃなきゃだめなんでしょ?」
「菊は好きじゃないのに」
「夏場はすぐに傷んでしまう」などとお困りの声をよく耳にします。
日本古来の祖霊崇拝では、山の花を持ち帰ることで故人の霊を家に招くとされています。
色々な教えやお考えがありますが、生花の枯れていく様子を「諸行無常」の仏教的な意味合いととらえる場合もあるようです。
また、仏教が庶民に広がった江戸時代には造花なんてありませんでしたから、生花以外には考えられなかったのでしょう。
しかし、実際は生花をお供えする方が減っている一方で造花のお花をお供えする方が増えているそうです。
地球温暖化の影響もあり一年を通して暖かい日が増え生花が傷むスピードも速まっています。
お仏壇もコンパクトなものが多くなり、一般的に仏花といわれる菊の切り花では大きすぎる場合もあると思います。
それにより、少しづつ生花離れが進んでいったのかもしれません。
お手入れがしやすく、ずっと綺麗に咲いていてくれる丁度いい大きさのお花、ということで造花をお供えする方が増えています。
ただ、生花にも生花らしい良さがあります。
季節の移り変わりや香りを楽しむことができます。
そこで、日常生活は造花をお供えし、祥月命日やお盆、ご法要の時など大切な節目の時に生花をお供えする。
そんな併用の仕方も良いのではないでしょうか。
お花がある生活は心を豊かにしてくれます。
生花、造花問わず、好きなお花をお仏壇にお供えしてください。